以下は、白居易の詩《香山避暑二絶》の原文と、それに対するオリジナリティーに富む賞析です。
《香山避暑二絶》
其一:
六月灘声如猛雨、香山楼北畅师房。
夜深起凭阑干立、满耳潺湲满面凉。
其二:
縧巾草履竹疏衣、晚下香山蹋翠微。
一路凉风十八里、卧乘篮舆睡中归。
賞析
白居易の《香山避暑二絶》は、詩人が香山で避暑をしながら感じた情景を詠んだ作品である。この二絶は、それぞれ異なる時間帯と場面を捉え、香山の夏の風情を生き生きと描き出している。
第一絶は、六月の暑さの中で、香山楼北の畅師房に身を置く詩人の姿を描く。灘の音はまるで猛雨のように響き、夜深になった時、詩人は檻干に立ち、耳に潺潺と流れる水の音を聞き、顔面に涼しい風を感じる。この描写は、香山の夏夜の静けさと涼しさを如実に表し、詩人がその中で得る安らぎと満足感を伝えている。
第二絶は、詩人が自身の装いを描写することから始まる。縧巾、草履、竹疏衣という簡素な装束で、詩人は夕方に香山を下り、翠微(緑の山並み)を踏みながら帰路につく。その途中、一路に涼しい風が吹き、十八里の道のりを卧して篮舆に乗り、睡の中で帰宅する。この描写は、詩人が香山の自然の中を悠然と歩み、涼風に吹かれながら心身ともにリラックスした状態で帰家する情景を描き、香山避暑の楽しみと快適さを表現している。
総じて、《香山避暑二絶》は、香山の夏の風景と避暑の楽しみを詠んだ、清新な気持ちと自然の美しさを感じさせる作品である。詩人白居易は、自身の体験を通じて、香山の夏の魅力を生き生きと描き出し、我々に深い共感と憧れを呼び起こすに違いない。この二絶は、自然との調和はとれた生活の魅力を再認識させる貴重な作品であると言えるだろう。